• お役立て情報


〜泌尿器に関するよくある症状の説明です〜

1.膀胱炎について
2.血尿について
3.尿失禁について

  • 膀胱炎について

膀胱炎について

 膀胱炎は成人女性に多い疾患です。尿道の位置や構造から、いくら注意をしても細菌の侵入を防ぐことはできません。細菌にとって尿は大変居心地のよい場所で、3時間で100倍にも増えるといわれています。

 尿中で菌が増えてもすぐに膀胱炎になるわけではありません。排尿をすれば菌はいなくなりますし、膀胱の粘膜にも菌の侵入を防ぐ仕組みがあるからです。しかし疲れや冷えで体力や免疫力が落ちると膀胱炎になります。膀胱炎になると、尿道の痛み、頻尿、尿がにごる(ひどいときは出血します)といった症状が出ます。

 診断は顕微鏡で尿を見て、その中に膿が出ていれば膀胱炎です。出血だけで膿がない場合はほかの病気の可能性があります。

治療は抗生物質を3日から7日飲むだけです。これで治らなければ何かほかの病気が隠れていると思ってください。

慢性膀胱炎とは?

 よく慢性膀胱炎ではないかと気にされる方がいらっしゃいます。

 日常生活を普通に過ごされている方は、まず慢性になることはありません。年に何回も膀胱炎になる方は、その都度再発しているだけなのです。

もし慢性膀胱炎にかかっているとしたら、その方の膀胱に結石や腫瘍ができていたり、何らかの神経の異常でたくさん残尿があると思われます。

専門の泌尿器科で検査を受けられるようお勧めいたします。

  • 血尿について

血尿の種類と病気

 血尿には目で見てわかるもの(肉眼的血尿)と、検査をしてはじめてわかるもの(顕微鏡的血尿)があります。血尿の原因には治療の必要のないものから、すぐ治療が必要なものまでたくさんあります。

 特に注意を要するのは内科的疾患では「腎炎」、外科的なものでは「癌」です。両方とも初期のうちはこれといった症状がありません。しかし発見が遅れれば遅れるほど厄介な病気です。

 血尿のある人は、一回は専門の泌尿器科で検査を受けることをお勧めいたします。特に痛くもなんともない肉眼的血尿が出た場合は、かなり高い割合で「癌」が発見されています。すぐ出血が治まったからと安心して放っておくと、次に出血したときはかなり進行していることにもなりかねません。

血尿と性病

 男性性器から出血したり、精液に血が混ざる症状の方は、尿道炎や前立腺炎が疑われます。強い痛みを伴っている場合は淋病が考えられますが、クラミジアが感染しても気づかずに長い時間放置していた場合にも出血することがあります。

 当院では尿道分泌物を染色し顕微鏡で調べてから、その場で治療方針を決定いたします。最近は薬が効きにくくなっている菌が見られますので、的確な診断が必要になっています。

 精液の色がおかしい場合(赤、茶、黄色の塊など)は、殆どが前立腺の炎症と思われます。炎症には菌が感染してなる場合と、生活習慣から起こるものとがあります。治療法が異なりますのでやはり専門医で検査を受けられることをお勧めいたします。

  • 尿失禁について

腹圧性尿失禁について

 咳やくしゃみをした時、大笑いをした時、階段や坂道を上り下りした時オシッコがもれる状態を言います。

 看護学生を対象にアンケートをすると、約40%の人が一度は経験したことがあると答えており、決して特別な事ではないようです。お産を経験したり、年齢を重ねるあるいは急に太ったりした方では、日常的に漏れるようになる人もいます。軽症の方は骨盤の筋肉を鍛える体操と薬物治療を、重症の方には手術をお勧めいたします。

 検査は尿検査、超音波検査、レントゲン検査程度で決して恥ずかしいものではありません〔手術を行う場合は別です〕。日常活動に支障のある方は是非一度専門家にご相談ください。

切迫性尿失禁について

 突然おしっこをしたくなり、トイレにたどり着く前に漏れてしまう状態を切迫性尿失禁といいます。

 また最近、漏れないまでも度々このような状態になることを過活動性膀胱と呼ぶようになりました。脳や脊髄の障害が原因の場合は神経因性膀胱とされていますが、原因がはっきりしないものが多くあることがわかりこのように呼ばれるようになりました。

 最近はこの病気に対する新しい治療薬が相次いで開発されております。身近な先生に一度相談されてみてはいかがでしょうか。

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